SUVは、レンタカーのクラスのなかで最も誤解されていると思います。「かっこいいけど高い」「大きくて運転しづらそう」「燃費が悪い」。だいたいこのあたりのイメージで、選択肢から外されがちです。
ところが北海道、それも旭川を起点に走ることを前提にすると、SUVが最も理にかなっている場面がはっきりあります。当店で扱っているエクストレイルを例に、どういうときに選ぶべきかを整理します。
SUVが効く、4つの場面
1.舗装が途中で切れる道に入るとき
北海道では、これが本当に多い。丘の農道、キャンプ場へのアクセス路、林間の道。地図では普通の道に見えても、途中から砂利になることがあります。車高のある車なら、そこで引き返さずに済みます。
2.荷物が多いとき
キャンプ道具、大きなスーツケース、スキーやスノーボード、撮影機材。荷室の広さと開口部の大きさは、積み下ろしの楽さに直結します。人数が少なくても荷物が多いなら、SUVは合理的な選択です。
3.山道と峠を走るとき
層雲峡、三国峠、旭岳。旭川から向かう先には、標高を上げていく道が多くあります。登坂に余裕があること、そして視点が高くて先が見えることは、疲労の差になって表れます。
4.冬
これが最大の理由かもしれません。旭川の冬は、除雪された道でも路肩に雪の壁ができ、圧雪とわだちができます。車高があると、わだちや除雪の跡で下回りを擦る心配が減ります。視点の高さも、雪の壁に挟まれた交差点で効きます。
逆に、SUVが向かない場面
正直に書いておきます。
- 市街地中心の短距離移動:軽やコンパクトのほうが取り回しが良く、駐車も楽です
- 夏の観光地を巡る旅程:繁忙期の駐車場は狭く、小さい車のほうがストレスがありません
- 2名で荷物が少ない:料金差を払う理由が薄くなります
- 予算を切り詰めたい:軽なら1日4,290円、SUVは7,290円。1週間なら約1万8千円の差です
「せっかくだからSUVで」という選び方を止めるつもりはありませんが、上のような旅程なら、そのお金を別のところに使ったほうが満足度は高いかもしれません。
料金と、他クラスとの比較
- SUV(エクストレイル):1日 7,290円/1週間 43,740円/1ヶ月 167,670円
- コンパクト:1日 4,980円/1週間 29,880円
- 1BOX(ノア、セレナ等):1日 7,590円/1週間 45,540円
SUVと1BOX、どちらを選ぶか
料金はほぼ同じです。分かれ目は人数です。5人以上乗るなら1BOX一択。4人までで、荷物が多い、あるいは悪路や雪道を走るならSUV。この基準で決めれば、まず外しません。
燃料代の差は、思ったほどではありません
1週間で1,000km走った場合、軽との燃料代の差はおおむね4,000円前後です。「燃費が悪いから」という理由だけでSUVを外すのは、少しもったいない気がします。
運転しづらいのではないか、という不安について
最近のSUVは、見た目ほど運転しづらくありません。むしろ、視点が高くて周囲が見渡しやすいぶん、慣れると楽だという方が多い。北海道の道は幅にも駐車場にも余裕があるので、車幅で困る場面はほとんどありません。
それでも不安があれば、出発前に敷地内で少し動かしてみてください。感覚をつかんでから公道に出れば、大丈夫です。
選ぶべきかどうか、簡単な判断基準
次のうち2つ以上当てはまるなら、SUVを検討する価値があります。
- 4人以下だが、荷物が多い
- キャンプ、釣り、登山など、舗装路以外に行く予定がある
- 山道や峠を含むルートを走る
- 冬(11月〜3月)に旭川で運転する
- 1日200km以上走る日がある
- 運転していて疲れにくいことを重視する
逆に、市街地と主要観光地だけを2名で回るなら、軽かコンパクトで十分です。
まとめ
SUVが効くのは、未舗装路に入る、荷物が多い、山道を走る、そして冬。この4つの場面です。1日7,290円で、1BOXとほぼ同額。5人以上乗るなら1BOX、4人までで荷物か悪路が絡むならSUV、という分け方が現実的です。
燃料代の差は1週間で4,000円程度。それを理由に外すほどの差ではありません。市街地と観光地だけを回るなら、軽やコンパクトのほうが快適です。
ご相談ください
行き先と人数、荷物の量を教えていただければ、SUVが必要かどうか正直にお答えします。要らないと思えば、そう申し上げます。上のクラスを勧めるのが仕事ではありませんので。
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