9月も半ばを過ぎると、旭川では冬の話が出はじめます。気の早い話に聞こえるかもしれませんが、ここでは本当にそうなのです。10月には峠が白くなり、11月には市街地にも雪が来る。この土地の秋は、短い。
この記事は、これから北海道の冬にかかる方に向けた準備の話です。旅行で来られる方にも、旭川で暮らしている方にも、関係のある内容です。
旭川の冬は、いつ始まるのか
- 9月下旬:大雪山系の高い場所で初冠雪。峠では朝晩の路面凍結が始まることがあります
- 10月中旬〜下旬:峠や山間部で本格的な降雪。市街地でも初雪が観測される時期です
- 11月:市街地でも積雪が始まります。冬タイヤへの交換が本格化するのはこの月
- 12月〜2月:真冬。氷点下20度を下回る日もあります
- 3月:雪解けが始まりますが、朝晩の凍結が最も厄介な時期でもあります
重要なのは、「市街地の初雪」と「峠の初雪」に1ヶ月近い差があることです。10月に市街地が秋の陽気でも、層雲峡や三国峠は冬になっていることがあります。
冬タイヤは、いつ履くのか
旭川の一般的な感覚では、10月下旬から11月上旬に交換する方が多い。ただし、峠を越える予定がある人はもっと早く履きます。
判断の目安
- 最低気温が5度を下回る日が続きはじめたら、検討を始める
- 山間部や峠を通る予定があるなら、市街地の状況に関わらず早めに
- 初雪の予報が出たら、その前に済ませる
「まだ大丈夫だろう」で凍結路に出るのが、一番危険です。北海道では、初雪の日と、雪解け前の3月の朝が最も事故が多いと言われます。どちらも「まだ大丈夫」と思っている人が多い時期だからです。
レンタカーの場合
当店は冬期間、冬用タイヤの車両でご用意します。別料金にはしていません。北海道で冬に走るなら必要なものですので、そこを有料オプションにする発想がありません。切り替えの時期は気象状況に応じて判断していますので、10月から11月にご利用の方はお問い合わせください。
秋のうちに、確認しておきたいこと
冬の運転経験があるかどうか
これが一番大きな分かれ目です。雪道を走ったことがない方が、いきなり旭川の1月に運転するのは、正直におすすめできません。
それでも必要なら、11月から12月の初めの、まだ雪が少ない時期に慣らしておくのが理想です。冬の入口は路面もまだ穏やかで、練習になります。
行き先の道路状況
冬季通行止めになる区間があります。三国峠のような高い峠は、時期によって通れません。旅程を組む前に確認してください。
日照時間が短くなること
12月の旭川は、16時前には暗くなります。夏の感覚で予定を組むと、行程の後半が全部夜になります。冬は「明るいうちに戻る」が原則です。
冬の運転、3つの原則
1.速度を落とす
当たり前ですが、これが一番効きます。冬タイヤを履いていても、氷の上では止まれません。夏の感覚より2割から3割遅く、が目安です。
2.車間を夏の倍以上取る
制動距離が伸びるので、前の車との距離が命綱になります。詰めても何もいいことはありません。
3.急のつく操作をしない
急ブレーキ、急ハンドル、急加速。すべてがスリップの原因になります。ゆっくり踏んで、ゆっくり回す。これだけです。
そして、出ないという判断も
猛吹雪の予報が出ている日は、出かけない。これも立派な選択です。北海道の吹雪は視界がゼロになります。「たぶん大丈夫」で出発しないでください。
冬に積んでおきたいもの
- スコップ(立ち往生したときにマフラー周りの雪を掻き出すため。最重要です)
- 毛布やブランケット、使い捨てカイロ
- 飲料水と、日持ちする食べ物
- モバイルバッテリー
- 長靴と手袋
- 解氷スプレーと、雪落とし用のブラシ
立ち往生したときにマフラーが雪でふさがれると、排気ガスが車内に逆流して一酸化炭素中毒を起こします。実際に死亡事故が起きています。スコップは、命に関わる装備だと思ってください。
冬の車選び
- 市街地中心:軽(1日4,290円)。除雪された道なら十分です。駐車も楽
- 長距離・郊外を含む:コンパクト(1日4,980円)以上を。安定感が違います
- 雪の多い時期・悪路も:SUV(1日7,290円)。車高と視界が効きます
- 冬季の長期滞在:マンスリー(軽98,670円〜)。冬タイヤの管理から解放されます
旭川で「冬だけ車が必要」という方には、冬季のマンスリーをおすすめしています。タイヤの交換も保管場所も考えずに済むのは、この土地では大きな利点です。
まとめ
旭川の冬は、峠なら10月、市街地なら11月に始まります。市街地と山間部で1ヶ月の差があることを忘れないでください。冬タイヤは、最低気温が5度を下回りはじめたら検討を。
冬の運転は、速度を落とす、車間を倍取る、急のつく操作をしない。そして吹雪の日は出ない。スコップは必ず積んでください。
ご相談ください
冬の運転に不安がある方は、遠慮なくおっしゃってください。その日の路面状況、避けたほうがいい道、走り方のコツ。出発前に、時間の許すかぎりお話しします。「今日は出ないほうがいい」とお伝えすることもあります。
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